2作目 ゆっくり底を探るためのハードルアー

二つめのルアーをつくりましたのでご報告です。
発想から製作へとつながる過程は姉妹サイト「はざまの商店」に掲載中です。
はざまの商店→ https://hazamano.jp/shouten/

ここではどんなルアーかを簡単に紹介いたします。

形状はミノー。
シンキング。
底専用。
底で直立した状態で静止できる。
止まっているがボディは底を切っている。
フックも底を切っている。
ハードルアーなのにワームのようにゆっくり底を探れるルアー。
そんなものを目指して開発をスタートしました。

なぜシンキングか?はこちら→「ゆっくり底を探れるハードルアー」を作る-2 シンキングでできること
で読んでいただけますが、図をひっぱって来まして簡単に説明します。

フローティングのディープダイビングタイプは底を探れて止めれば浮いてくれるので安心感があります。

けれど深さに達するまでに通過する範囲は探れないので、そこは素通りになってしまいます。

これに対してシンキングであれば着水点付近から底を探ることができる。

引っ掛からないかヒヤヒヤしはします。

意外にもシンキングのミノーよりもリップのないバイブレーションの方が引きやすかったりします。

ただ、「バイブレーション底使いで頭埋まってる問題」は残ります。(そんな問題あったのか?…私の中ではありました。)
フロントフックも底を引きずられてくるので底に堆積した葉っぱなどを拾って動きが止まりやすくなることも気になる部分です。→「ゆっくり底を探れるハードルアー」を作る-3 バイブレーション底使いのフック底着いてる・頭埋まってる問題

「だからワームを使う」というのが一般的な場面ではあります。
でもワームを使わない人は全く使いません。
また、ワームの使用を禁止している釣り場が増えているのもご存知の通りです。
Hazamanoも現状では、製作するのはハードルアーのみとしています。
新しい素材が出てくるであろうことは承知していますが、なにより、まだハードルアーにできることはあると考えているからです。

ディープダイビングミノーやディープクランクの長いリップは潜るためのみならず物にコンタクトして回避するのにも貢献しています。

そのリップを縦向きにしてブレードベイト(メタルバイブレーション)としてルアーの動きを生み出そうというのがこのルアーで試みたことです。

底にある物の上でも静止したい。
そのために滑りにくくする爪のようなものがほしい。

底にいる魚の目線に近い位置にボディがあって、フックも底を切っている。

そしてシェイプはミノーのような細身であること。それらを条件として進めていきました。

根掛かりを減らす。

その上で、岸からでもシンキングで探れるゾーンを増やすこと。

そしてハードルアーでありながらワームの様にゆっくりと底を探れるルアーを目指しました。

前作のブレードを引き継いだ形状のリップはサーキットボード。
ただしウエイトからはみ出した先端は金属です。
斜面で、岩の上で、倒木の上で、鳥が止まり木にとまるように、尖った先端(スパイク)で滑らず止まってポーズさせるためです。

前作(バイブレーションベイト)のブレードを作っていた時に、後に作るルアーに使うことを考えていました。
先端の出っ張り部分を今作では滑り止め、スパイクとしています。

底で立つ優秀なバイブレーションは存在していたけど、フックが底についていることと、どうしても
底の堆積物に埋まりながら引かれてくる感じがあった。
欲しかったのは、フックが底を切っていて、根掛かりを減らせる、
底に埋まらず魚の目線により近い位置にボディがあるもの。
そしてミノーの形状で、動きもミノー的な尻を振る動きをするもの。
そんなルアーがあったらいいなと思っていた。

ディープダイビングミノーみたいに長いリップを持っていて
でもシンキングで、そのリップは縦向きでウエイトがついている。
つまりブレードベイト(日本では「メタルバイブレーション」)をリップとしていて
そのリップで底にコンタクトしてじっくり探れるもの・・
そんなルアーを想像しながらスタートしました。

当初はまっすぐな形のボディで考えていたのですが、動きの点からこの形になりました。
ブレードベイトを動きの仕組みとしながら、ミノーのように尻を振る動きです。

『粘土をこねるところから始めて、頭の中にあるルアーのアイディアを実際に形にする』ということをSNSで発信したことがありました。
これはその粘土のひとつがボトム系のルアーとして形になるまでをやってみたものです。

ここから修正・ブラッシュアップしていきますが、またひとつの新しいルアーが形になったことが嬉しいです。

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