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「ゆっくり底を探れるハードルアー」を作る 第1回 何を作るのか〜フローティングかシンキングか

この記事は、はざまの2作目のルアー「ブレードベイトミノー(Blade Bait Minnow)」について、発案・検討・試作の過程をスタート時点まで遡り、記すものです。
頭の中にあった「こんなルアーがあったらいいのに」というものを形にするためにどう考えてどう作っていったか、その記録です。

何を作るのか

では、これからそのルアーを作ります。
今回作りたいのはどんなルアーかというと、
「ゆっくりと底の釣りができるハードルアー」です。
もう、「ワームくらいスローに底を探れるルアー」です。

ワームの根掛かりにくさ・素材のやわらかさ等々はハードルアーには真似のできない部分です。
でもハードルアーにはハードルアーの良さがあります。
ワームにはできないこともできるルアーにしたいです。
ということも含め、そのルアーの特徴となるのはこんなことです。

・底専用である
・底をゆっくり探れる
・ワーム的にゆっくり探れる
・ボディは底を切っている
・フックも底を切っている
・形状はミノー
・泳ぎもミノー的な尻振り(にしたい・・)
そして
・ワームにない機能を持つ・・

もちろん、岸釣りで使用する前提です

なぜそれを作ろうと思ったか

底をじっくりゆっくりとポーズを入れながら探りたい。
ワームを使うのがピッタリな状況の時。
ハードルアーだけの釣りでもそう思う時があります。

ワームを使う人は当たり前のようにワームを選択するので、何か不便に感じたり、違うものが欲しいと思うようなこともないかもしれないけれど、ハードルアーしか使わない人間にとってはその時に使えるルアーは非常に少なく、ストレスを感じます。

ワームと同じように使えるものはない。
でも、ワームと同じことができないまでもそれに近い使い方ができるハードルアーがあればいいのに、というか、なぜないのか?と思っていた頃があり・・
必然的に「こういう形でこういうしくみならどうなんだろう?」ということをあれこれ考えていたことがありますが、それが望むように動き、成り立つのかどうか。試したことはありません。
これはその「頭の中だけにあったもの」の一つを実際に形にしていく過程を記すものです。

「ルアーを作る」 SNSでやっていたこと

フォローして頂いている人も多くないアカウントであるため(それでもフォロー関係を続けていただいている方々には感謝しかありません)もう覚えている人もいないから、スルーして無かったことにすればいいのかもしれないですが・・。

21年、InstagramとTwitterを始めてまもなく、ゼロから新しいルアーを考え・作る過程を紹介するという企画を始めました。

その後SNSを更新していない期間が続き、その企画も途中で止まったままとなっていましたが、自分の中では生きているものでした。

それぞれ別の種類のルアーを3つ構想して作る。

初作のルアーを作った時にねんどをこねながら形を考えたことから、緑・黄・赤3色のねんどを用意してそれぞれに、なるべきルアーの役割を決めました。

緑は表層用ルアー、

黄色は中層(宙層)用、

赤は底用と。

この記事で紹介していく僕の2作目のルアーは、このときの「赤」です。

赤のねんどは底物用ルアーにすることを決めましたが、その前に、別の役割を与えました。

SNS上で「いいね」をもらったかのような絵を添えて欲しいことから、差し当たり「『ハート』になってくれ」と言い、その形になってもらいました。

時間は経ちましたが、「ルアーを考えるためのねんど」に復帰です。

フローティングかシンキングか

このサイトではルアーを作るときの前提として
・ハードルアーで
・岸釣りで使う
としていますので、それを踏まえた上で見ていただきたいのですが・・

まず、底を探るハードルアーとしてフローティングかシンキングかという選択があります。

底を狙うためであれば、シンキングには根掛かりの問題はついて回ります。
シンキングよりフローティングの方が根掛かりしにくいイメージがありますし、おおざっぱに言ってその通りじゃないかと思います。
ディープクランクやディープダイビングミノーであれば・・

フローティングなら、潜らせて、何かに当たったら「止めて、浮かせて」回避できる。
なにより「浮いている」ことの安心感は半端ない。

でも、岸から釣る時、ディープダイバーだとしてもフローティングではそもそも到達できない部分があります。
フローティングが深く潜るためには長い距離が必要。

着水点からかなり離れたところまで引いてくる間の深い部分を直接は探れない。

対してシンキングなら着水点(の近く)から底に到達できる。

(つづく)